chihiro’s archive

重要記録を保存・活用し、未来に伝達することをアーカイブという。

140425wonderwall archives展

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だいぶ前のことになりますが、

銀座ギャラリーでワンダーウォールの
展覧会見てきました。

EXHIBITION OF
WONDERWALL ARCHIVES 02
10 PROJECT MODELS
場所:ポーラ ミュージアム アネックス
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3F
https://www.pola.co.jp/company/pressrelease/pdf/2014/po20140213_1.pdf


インテリアデザインの巨匠片山正通氏。
全模型は、1;50で作られていました。
模型にすることで考えられていない部分がわかるのはまさしくその通り。
全てのディテールが決められているようでした。

特に見える部分全てにテクスチャーまで与えられていて、
見える部分に対する飽くなき追求、労力が模型から見て取れる迫力あるものでした。

仕上げの裏を考えながら設計する我々(ゼネコン設計者)には新鮮でした。
もちろんインテリアの人がも裏側を考えて設計してると思いますが、新鮮でした。

模型の大切さ、仕上げの大切さ、追求というものが勉強になりました。

ちなみにPARCO出版会がこの本出してるそうです。
出版会があるのにびっくりするとともに、
PARCOもいろんなことするんだなと思いました。

120825JIA建築セミナー2012③

③ 日本民芸館と柳宗悦自邸の見学・講義 杉山享司[日本民芸館学芸部長]
バーナード・リーチ展」[6月19日─8月26日]開催中

<概要>
日本民藝館の展覧会バーナードリーチ展見学
日本民藝館×NHKによる柳宗悦DVD鑑賞
・杉山享司[日本民芸館学芸部長]による講義。
柳宗悦自邸見学
<感想>
■バーナードリーチの展覧会について
展示の方法に対する考え方一つとっても創設者である柳宗悦の考え方が反映されていて、とても感銘を受けた。
解説は「作品名、時代、作品の作られた場所」のみの記載となっている。解説が少ないという苦情もある中、この展示方法を続ける理由は、設立者である柳宗悦の大切にしていた「直感」という言葉。『解説など読まずとも直に感じてものの良しあしを決めろ、感じろ』との言葉から現在の展示解説を続けているとのこと。情報過多な現代において、情報に惑わされず眼を養ってほしいとの気持ちからくるものらしく、胸に手を当てて聞いてみなければならぬ、身の引き締まる言葉だった。個人的な感想ですが、例えば直島・犬島美術館などでは解説が多すぎる。美術品や展示品の見方を押し付けるのはいやだと不満を漏らした人がいることを思い出しました。見方は一つじゃないし、決めつけるのは美術品じゃないということを改めて思いました。
柳宗悦自邸見学について。
柳宗悦はインダストリアルデザイナー柳宗理の父にして民藝という言葉を作り出した思想家、美学者。日本の民芸品の中に美を見出した人の自邸。とても素晴らしく、何が素晴らしかったかというと、機能美の集合体が自邸であったこと。
白川PAのおっしゃていた、「99% the form follow the function。形態は機能に従う。1% the form follow the passion。形態は情熱に従う。」の精神に近い。そしてその集大成が、柳宗悦自邸。生活の為の工夫がそのまま形になりそれが美となっている住宅を久々に見ることができました。藤井厚二の聴竹居以来の感動ではないかと思います。

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120807JIA建築セミナー②

「演題未定」隈研吾[建築家、隈研吾建築都市設計事務所]

<概要>
演題:場所と力
■イントロダクション・3.11以降考えていること。
場所の力について。
工業化によって変わって来たと歴史はいうけれど、しかし災害によって建築は変わって来た。
と隈先生は語りだした。
○海外において
リスボンの大地震後に建設された近代都市。ビジョネールなど。
空想建築家ルドゥーの登場。地震から230年でルドゥーの建築は実現する。ユートピア思考やオスマンのパリ計画。
普遍的な力が都市計画にあると考えられていた。
シカゴの大火1871後に、シカゴ派の登場する。コンクリートによる堅固な建築の誕生。ニューヨークの摩天楼へとつながる。
レビットタウンなど画一的なアメリカの街が考えられ、実現した。
○日本において
関東大震災以降、コンクリートによる建築が普及した。
では3.11は何をもたらすか。コンクリートや鉄では太刀打ちできない。今までの建築の合理性の否定された。
⇒そこで選択肢は二つ。
(1)あきらめるか(2)場所を読むか。⇒地縁血縁があれば建築は薄くてよいという考え方がある。
このイントロダクションをもとに
■時系列順に自作を交えながら、作品とともに設計時に場所について考えていたことを紹介。
亀老山展望台⇒北上川運河交流館⇒ガラスボックス⇒馬頭美術館⇒ちょっ蔵広場⇒市民交流館
■最後に、3.11以降、十和田、新山などを手掛けているが、何処が社会的な場になるかは考えている。あとはシェアに興味がある。集合住宅がやってみたい。ポスト3.11の集合住宅。.陽光台の団地再生コンペ審査員になったので何か力添えをできればと考えていると隈先生は語り、当日誕生日であった隈先生を祝って交流会を行って会は終了。
<感想>
新社員時代に聞いた「キノコと建築」についての隈さんの講演会を思い出しました。篠原一男さんの「キノコと民家」を想像すると思いきや、粒子の話をされていた。場所場所にある粒に自分の建築を揃えることが重要だとおっしゃっていた。
粒を揃えることとは、寸法だったり、材料だったり、いろいろな要素。日本料理にはいろんな粒があるけど、中華料理の凄い所は粒が揃っていること。隈さんは建築の立つ場所の風景を細かく砕いて、粒子にし(ここでいう粒子は建築的な要素のこと)、建築に再構成しなおすのが、ものすごくうまいなと思いました。当初の建築は、建築的な操作で場所に隠したり、埋もれさせたりしていますが、後期の作品では、場所の要素をそぎ落として、洗練したエッセンスとして一つ加えるだけで、馬頭美術館やちょっ蔵広場など、主張していながらその場所にすっと収まるような建築になっており、ピーター・ズントーの語っていた「場所に埋もれる」ような建築を自分も目指しているので、とても勉強になりました。

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120804JIA建築セミナー①

  • 「浅草文化観光センター」(隈研吾設計)の見学f:id:chihiro22k:20140808215401j:plain

<概要>

隈研吾建築都市設計事務所の針谷氏による引率の元、エントランス→8F→1Fの順路にて見学。
■各所において針谷氏による説明と質問形式での答弁が会議室にて行われた。
<感想>
自由な発想力とそれを補う知恵を教えていただき勉強になりました。
例えば、下記の三点が文化センターをみて感じたことです。
隈研吾氏によるONE表参道とは異なるマリオンに左右されない木ルーバー配置(サッシ枠の上下から押さえ金物が出ているため、木ルーバーの配置はマリオンに左右されない。配置の自由度が高く、均一にならない。)
・無駄なスペースがある様で全く無い層間設備(切妻屋根の隙間に無駄なスペースが出来ているのではないかという懸念は一新され、設備がぎりぎりで収まっているとのこと。断面形状だけではわからない部分を見れた)。
・不燃塗装による耐火木造の可能性の追求(木を化粧として使い、木の見せ方を追求している所は隈先生らしかった)。